大体画像データって撮影した時の生データってRGBだと思うのですが、印刷する時はCMYKでの画像データを使います。AdobePhotoshopで画像をRGBからCMYKに変換する時に、普通に変換しただけでは、そのRGBの品質(特に色)を維持できないケースがあります。どうやったら、いいのかを解説していきます。ちょっとマニアックな内容になっています。
デザイン携わって15年以上になりますが、結構知らない人もいたので私のブログを見てる人はちゃんと知っておきましょう
この記事はこんな人にオススメ!
・RGBとCMYKの違いって?
・RGBとCMYKの使用用途が知りたい!
・プロセスカラーとは?
色の基本的な考え
まず、「色」についての基本的な考え方ですが、ごちゃごちゃ言うのもあれなんで、簡単に言えば紙媒体には「CMYK」、ネット媒体や画面で見る系(テレビ、PCとか)のものは「RGB」と覚えておきましょう。はっきり言ってこれだけ覚えていればOKなぐらいです。もう知ってる人もいると思いますが、では「CMYK」と「RGB」とは…
CMYKとは
CMYKは「色の三原色」と呼ばれるシアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の3色にブラック(Black)を加えたものになります。実用途としては、家庭用のプリンターから出力された用紙や印刷会社が刷ったポスター、パンフレット、チラシといった紙媒体によく使われます。それぞれ、0~100%の色の値で各色を混ぜ合わせて使うことで様々な色の表現が可能となります。
全ての色を合わせると黒になり、表現できる色の数は、理論上101の4乗で104,060,401色の表現が可能といわれていますが、実際は各「CMYK」の色の塗料を混ぜて使うので、理論上は可能でも、実際に表現できる色数はRGBよりは少ないといわれています。
「K」は「クロ(黒)」じゃない
CMYKの「K」って普通だったらC=シアン(Cyan)なので、K=ブラック(Black)が正しいので、本来なら「B」となるはずですが、なぜ「K」という表記になっているか?元々「K」は「KURO」ではなく、画像の輪郭などを表現する「キープレート(Key plate)」の頭文字からとっていると言われています。
RGBとは
RGBはそれぞれレッド(Red)、グリーン(Green)、ブルー(Blue)の頭文字をとったもので、この3色は「光の三原色」と呼ばれいます。なぜ光の三原色と言われるかは、液晶モニターや映像の画面等で色を表現していて、液晶画面の中にある小さなドットの1つの色がRGBで表現されているからです。
それぞれの色に対し、256段階の濃さがあるため、、256の3乗の16,777,216通りの色を表現する事が可能です。光は混ぜると明るくなっていくので、CMYKは色を混ぜると黒く濃くなっていくのに対し、RGBの三原色は全て混ぜた場合は真っ白になります。
Webカラーは16進数
紙はCMYK、ネット・モニター・テレビはRGBというのは覚えましたが、「#」から始まる色の表示を見たことはありますか?これはウェブカラー(Webカラー)と呼ばれるものです。RGBは色の概念ですので、その色が「1つ」でもあれば色があるということになります。ということは…「#000000」の全く色がない状態は真っ黒で「#ffffff」は(F=最大値)「白」という事になります。
またこのウェブカラーはRGB数値を基にしていて、左から2文字が「赤」、「緑」、「青」の文字列を表しています。
RGB/8、RGB/8*、RGB/8#
では本題に入っていきましょう。Photoshopで画像編集をしているとこの表示みたことありませんか?「RGB/8、RGB/8*、RGB/8#」これは、カラースペースに関する情報です。それぞれ意味があります。難しく書かずになるべくわかりやすく書きます。
RGB/8について
開いたデータ(写真など)のカラー(RGBで「8」は8bitのこと)のプロファイル設定が作業用(ここではphotoshopのカラースペースのことを指します)カラースペースと同じ場合の表示。
RGB/8*について
開いたデータ(写真など)のカラー(RGBで「8」は8bitのこと)のプロファイル設定が作業用(ここではphotoshopのカラースペースのことを指します)カラースペースが違う場合の表示。
RGB/8#について
開いたデータ(写真など)のカラー(RGBで「8」は8bitのこと)のプロファイル設定の情報がなく、カラーマネージメントの設定がオフになっている場合の表示。
「ICCプロファイル」または「プロファイル」とは
実際画像をPCのモニター等でみる際に、実際の画象と出力される機器(モニターやテレビ)とで再現できる色が違うため、実際の色に近い色で出力できるようなフィルタのことです。
「カラーマネジメント」とは
デジタルカメラで撮ったデータをスキャナーやPCのモニター、プリンターで出力したりするときに、一貫して同じ色に見えるように品質を保つための設定
まとめ
どうだったでしょうか?「RGB/8、RGB/8*、RGB/8#」の違い。なんか色が違うなって思ったら、それぞれの設定を見直してみましょう。印刷会社にお願いする時は基本的にCMYKのEPSかPSDで入稿することが多いですが、特にEPSはカラーの処理方法や線数、角度、網点形状、補正カーブなどの製版に関する指示情報を含むことができるので、入稿時のIllustratorやIndesignと処理が重複する可能性があります。
通常、カラーの変換や処理などは印刷業者が印刷する機械や製造過程の都合に合わせて処理しますので、ほぼほぼの印刷業者のEPS設定がオプションは全てOFFにしてと入稿規定に定めているところばかりです。※それぞれの業者によって違うので要確認
しかし、「カラープロファイルの埋め込み」は、Illustratorでは基本的に無視される設定なので、設定しておいても問題はありませんが、Photoshopで開きなおす際にその「カラープロファイルの埋め込み」が適用されるので、使い方やワークフローの中で設定・費設定を考えてもいいかもしれません。
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